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アイビー動物病院
動物病院施工例  動物病院施工例
動物病院施工例  動物病院施工例
2005年5月富山県の動物病院にお勤めの獣医師の宮川先生からお問い合わせがありました。
もちろんメールでのお問い合わせでしたが、「翌年新規開業を目指している、ついては土地を購入して開業を目指したいが、何から手をつけていけばいいか分からないので、とりあえず相談したい。日曜日でも相談できるだろうか。」というようなお問い合わせでした。

6月最初の日曜日にお会いする約束をして、それまでに当社の不動産会社の情報網を使って候補地の富山県射水市の土地情報を手に入れておきました。
当日、当社でお会いしてご希望をお聞きし、最初に何をしたら良いか、予算をどのように立てたらよいか、土地はどのようなところが良いかをご説明しました。
候補地の中から何箇所か土地を探して、具体的な検討方法をご説明しました。
最初に先生が見つけておいた土地は交通量がかなり多く朝晩渋滞が起きるとのことで対象から消えていきました。
まず先生の出来ることで候補地の主な路線の交通量調査をお願いしました。
そこで先日ご紹介した針原テクノパークという工業団地内の土地に先生は比較的好感触を得たようで、さらに調べを進めていくことにしました。 補足資料として小杉町がどのような将来の都市計画を考えているかを知るために、射水郡小杉町役場(現在は射水市小杉町)で合併協議会途中報告書と都市計画図を手に入れてもらいました。
工業団地は市街化調整区域内にあります。候補の土地はきわめてお値打ちで、撤退した会社の建物があり中を改造すれば充分な広さがあって、住宅も充分に造れそうでした。
隣には公園も隣接され、廻りには苦情の出るような住宅もありませんでした。
ところが肝心なことにこの候補地は市街化調整区域内の工業団地で、住宅はもちろんのこと、動物病院は正式には建てられません。 工場か、研究所なら許可が取れますが、まともには出来そうもありませんでした。
いろいろ裏技も考えましたが、結局のところ違法であり、最終的にそのリスクは全て院長に降りかかるため当社ではお勧めできないとのご説明をさせていただきました。 土地探しはふりだしに戻りました。

6月19日からは、実際に現地に何度も足を運び動物病院に向く土地を探し回りました。 時には院長と一緒に資料の候補地を確認し、町内隅々まで土地めぐりをして探しました。
同時に最初のたたき台として事業計画の概要書を作成し、院長と打合せを進めていきました。
自己資金から、借入に必要なもの、土地や建物などの所要資金、医療機器、備品類、開業資金に運転資金などを簡単な資金計画概要書で理解していただき予算の割り振りをどうするか、土地の購入資金にどこまで当てられるのかという検討までを同時に進めていきました。
何度か通って一緒に土地を探しているうちにこの辺りがいいなあというところがいくつか見つかりました。その中で一つ一つ建物プランを作り、検討を加えていきました。 ある候補地では土地の形はまあまあでしたが、前面道路の交通量が少なく、又土地が道路より50センチほど低くて開業用地として難しいとお答えしました。8月の終わりにも土地が見つかりましたが、どうしても予算オーバーの上値引き交渉もうまく進みませんでした。 建物をプランニングしてみると三角地のため思うように駐車場が取れません。もうひとつの2方向の道路に面した土地の形の良い候補地と同時に検討を進めていきました。

最終的に院長と私どもの相談の上、9月9日に生活道路に面した土地形の良いほうの土地を地元不動産業者から買うことで交渉を進めることになりました。交渉の結果、院長の希望通りの値引きも実現したため購入することに決定しました。
それまでに2箇所の金融機関と交渉を進めていましたので、最後の詰めの段階にきていました。不動産の購入契約の場合は融資不成立の場合、無条件解約の条件をつけることが出来ます。したがって土地購入の契約手続きを当社の不動産部部門でどんどん進めていきました。後は金融機関の決定をするだけです。

金融機関との最終交渉では、すでに当社が出しておいた動物病院の事業計画書(融資期間全期間に渡る長期収支計算書、資金計画書、借入金返済計画表など)と院長と一緒に作った10ページにわたる「動物病院開業計画書」をもとに交渉を進めていきました。
最終的に一方の金融機関の担当者ががんばってくれて、当社が開業コンサルタントとしての評価として以下の評価書類を追加作成することで特例とも言える条件での融資が可能となりました。
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